CPUグリスの効果とは?
CPUグリスの効果は、CPUとCPUクーラーの目では見えない隙間を埋めて熱の伝導率を高めることにあります。
一見、CPUとCPUクーラーの接地面が噛み合っているように見えたとしても、空気が入る隙間が必ずできてしまいます。
空気の熱伝導率は低いので、せっかくCPUクーラーを付けてもグリスを塗らなければ、CPUクーラーの性能を十分に活かすことができません。
CPUグリスが必要ない場合・必要な場合
CPUグリスが必要ない場合
通常、CPUを購入すると「リテール(純正)クーラー」というCPUクーラーが付属します。
「リテールクーラー」には、すでにグリスが塗ってあるので、別にグリスを準備する必要はありません。
CPUグリスが必要な場合
CPUクーラーを使用するならば、基本的にCPUグリスは必要です。
例えば、CPUクーラーを新しいものと取り替える場合や、CPUとセットではない一般のCPUクーラーを使用する場合などです。
グリスを使用しないで性能の高いCPUを使用した場合には、せっかくCPUクーラーを使用しているのにCPU温度が上昇しシステムがダウンしたり、CPU自体にダメージが残る可能性があります。
CPUグリスの選び方
CPUグリスの性能は熱伝導率を見ればいいので、比較的簡単に選ぶことができます。
数値は「W/mK」で表され、数値が高いほどよく熱を伝えます。
CPUグリスは、シリコーンと金属や炭素などとの混合物ですが、主流の混合物には以下のようなものがあります。
- アルミ・亜鉛
- アルミ・スズ
- ダイヤモンド
- シルバー
- 銅
- セラミック
- カーボン
cpuグリスおすすめ
CPUグリスは、基本的には熱伝導率を見ればいいのですが、性能と値段との兼ね合いが難しいところです。
そこで、おすすめのCPUグリスをご紹介しておきます。
熱伝導率 | 12.5W/mk |
---|---|
配合物 | アルミニウム・スズの酸化物 |
参考価格 | 700~800円 |
内容量 | 1g |
熱伝導率 | 12.5W/mk |
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配合物 | ナノアルミニウム・酸化亜鉛 |
参考価格 | 1300~1400円 |
内容量 | 4.54 g |
CPUグリスの塗り方と量!塗りすぎはダメ?
CPUグリスの塗り方は、CPUの中央部に小豆大ほどのグリスを乗せ、真上からCPUクーラー側のヒートシンクを押し付けます。
ネジ止めの前に、固定したヒートシンクを左右に1~2°回して空気を抜きます。
以上がCPUグリスのおすすめの塗り方ですが、分量などが不安な方は付属のハケやカッターの刃などで伸ばしても良いでしょう。(手で伸ばすと手の脂が混ざり性能が低下するので止めましょう。)
CPUの熱をCPUクーラー側に逃がす大事な要素として、CPUグリスの熱伝導率とCPUグリスの薄さが重要です!
CPUグリスの薄さがなぜ重要かというと、金属などど比較すると熱伝導率が低いので、CPUグリスを厚く塗ると熱伝導率が低下するためです。
参考までに「金属」「CPUグリス」「空気」の熱伝導率をまとめてみました。
熱伝導率の数値は「W/mK」で表され、数値が高いほどよく熱を伝えます。
- 「銅」403W/mK
- 「アルミ」236W/mK
- 「CPUグリス」1W/mK~20W/mK
- 「空気」0.0241W/mK
基本的にCPUグリスは非伝導性(電気を通さない)のものが多いので、多少塗りすぎてCPUからはみ出してもショートする心配はないと言えますが、できるだけはみ出さないよう薄く塗るようにしましょう!
CPUグリスの寿命や交換時期は?
CPUグリスに配合されている熱伝導体は、酸化金属であることが多いので、経年劣化の心配はほとんどありません。
もしも、CPUの温度が上昇したならば、CPUグリスが原因ではなく、ホコリやケースファンの機能低下によるPCケース内の温度上昇・CPUファンの機能低下などを疑ったほうが良いでしょう!
もしもCPUグリスを交換するとしたら、CPUファンの交換のタイミングです。