2017年にAMDから「Ryzen」シリーズが発売されて以来、それまでまったく差のあった「Intel製」と「AMD製」のCPUの性能はあまりなくなってきています。
また、価格面でも「Intel製」の同性能のCPUと比較すると、「AMD製」CPUは安く購入できることもあることから人気に拍車がかかっています。
Intelの第13・14世代のCPUには欠陥がありクラッシュ・強制終了・エラーの原因となっているという指摘を証明する膨大な量のレポートデータが発見されるhttps://t.co/X2egZcqPMq
— GIGAZINE(ギガジン) (@gigazine) July 16, 2024
また、Intelの第13・14世代のCPUには欠陥があることが指摘されています。
消費電力量が少ないノートPCならば「Intel製」と「AMD製」のどちらを選んでも問題ないといえますが、消費電力の高いゲーミングPCの場合、現状では「AMD製Ryzen」搭載ゲーミングPCがおすすめです!
次に、CPUの選び方と、「Intel製」と「AMD製」のCPUには、具体的にどのようが違いがあるのか見ていきます!
CPUの選び方!5つのポイント
CPUを選ぶ際に見るべきポイントは、次の6つです!
- コア数
- スレッド数
- クロック周波数
- キャッシュ容量
- TDP(熱設計電力)
- マザーボードとソケットやチップセットが会うか?
それぞれ少し詳しく見ていきましょう!
①CPUのコア数
パソコンは、コア数が多いほど処理能力がアップします。
②CPUのスレッド数
1つのコアを分割して使用することにより、同時並行で別の処理が可能になります。
コアの余力を効率よく使っているだけなので、コアを増やすのと比べると処理速度のアップは限定的です。
③CPUのクロック周波数
1秒間にコアがどれくらいの処理をできるのか示しています。
クロック周波数が高くなるほど処理能力は高くなります。
ただし、同じクロック周波数でも処理能力は基本構造(アーキテクチャー)によって異なるので、違う世代間やメーカー間での性能差は単純に比較できません。
また、クロック周波数関連で少し分かりづらいのは、Intel「ターボブースト」・AMD「ターボコア」といった表示です。
この表示は、休んでいるコアに上乗せして作業をさせることにより、処理速度をアップさせられることを示しています。
④CPUのキャッシュ容量
CPUに内蔵されている超高速メモリーのことを指します。
いわゆる「メインメモリー」よりもはるかに高速に読み書きが可能です。
すぐに取り出せるデーター量が多くなるので、繰り返しの多い作業では処理速度に大きく影響します。
「Intel製」よりも「AMD製」のCPUの方がキャッシュ容量は多いです。
⑤TDP(熱設計電力)
TDP(熱設計電力)とは、CPUが発生する熱量のことです。
性能が高いCPUはTDPの数値も高い傾向があるので、より強力な冷却(冷却ファンやヒートシンクなどの放熱対策)が必要です。
冷却が不十分の場合には、CPUの劣化・故障につながります!
ノートパソコンの場合、TDP値が低いCPUのほうが「CPUの劣化」や「バッテリー消費」が抑えられるので適しています。
⑥マザーボードとソケットやチップセットが会うか?
そもそもCPUは、マザーボードのCPU取付口「ソケット」と規格が一致していないと付けられません。
また、ソケットが一致していても「チップセット」というCPUとメモリーやUSB等の外部機器とのやりとりを制御するパーツとの規格が合わなくても作動しません。
CPUを選ぶ際に見るべき5つのポイントを見ていただいたところで、次は実際に「Intel製」と「AMD製」のCPUにはどのような違いがあるのかを見ていきます!
「Intel製」と「AMD製」のCPUの比較
Intel | AMD「Ryzen」 | |
CPU性能 | 1コアあたりの性能が高い | 1コアあたりの性能は高くないが、コア数を多くすることによりカバー。 ゲームなどのマルチタスクに向いています。 |
内蔵GPU | AMD製に及ばない | 内蔵GPUはIntel製より高性能 |
価格 | 高額 | 安いモデルはIntel製の約半額 |
次は、CPUの型番の見方とマザーボード(ソケット・チップセット)との組み合わせを「Intel製」「AMD製」それぞれまとめてみました。ます。
Intel製CPUの型番の見方と(ソケット・チップセット)の組み合わせ
※規格の内容
K | オーバークロック可能 |
---|---|
S・T | 省電力。(Sの方がより省電力) |
M・U・H | ノートパソコン用 |
X | ハイエンド |
R | グラフィックス内蔵ハイエンド |
CPUソケット規格 | チップセット | コア数/スレッド数 | |
corei9 | LGA1700 | Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 | 24コア/ 32スレッド |
corei7 | LGA1700 | Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 | 16~20コア/ 24~28スレッド |
corei5 | LGA1700 | Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 | 10~14コア/ 16~20スレッド |
corei3 | LGA1700 | Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 | 4コア/ 8スレッド |
Pentium Gold |
LGA1700 | Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 | 2コア/ 4スレッド |
Celeron | LGA1700 | Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 | 2コア/ 2スレッド |
AMD製CPUの型番の見方と(ソケット・チップセット)の組み合わせ
※規格の内容
X | クロック数向上 |
---|---|
G | GPU内蔵 |
E・P | 省電力 |
CPUソケット規格 | チップセット | コア数/スレッド数 | |
Ryzen Threadripper | TRX5 | AMD X399 | 16コア/ 32スレッド |
Ryzen9(Zen4) Ryzen7(Zen3) |
AM5 AM4 |
AMD X670E,X670,B650E,B650,A620 AMD X570,B550,A520 |
12~16コア/ 24~32スレッド |
Ryzen7(Zen4) Ryzen7(Zen3) |
AM5 AM4 |
AMD X670E,X670,B650E,B650,A620 AMD X570,B550,A520 |
8コア/ 16スレッド |
Ryzen5(Zen4) Ryzen5(Zen3) |
AM5 AM4 |
AMD X670E,X670,B650E,B650,A620 AMD X570,B550,A520 |
6コア/ 12スレッド |
Ryzen3(Zen2) | AM4 | AMD X570,B550,A520 | 4コア/ 4スレッド |
ゲーミングPCの具体的なCPUの選び方!
ゲーミングPCのCPUを選ぶ時には、やりたいゲームを基準に選ぶのが基本です。
・・・というのも、ジャンルとかではなくゲームによって必要とされるスペックが全く違うからです。
一番CPU選びに参考になるのは、「ゲーム推奨モデル」に使われているCPUです!
この「ゲーム推奨モデル」とは、ゲーミングPC販売会社が実際に対象ゲームで動作検証し、快適に遊べることを保証しているゲーミングPCセットを意味します。
つまり、同じ構成でPCを選べば、スペック不足になる心配はありません。