ゲーミングパソコン一般知識

ゲーミングPCのCPUの選び方!Intel製とAMD製どっちがいい?

CPUの選び方

2017年にAMDから「Ryzen」シリーズが発売されて以来、それまでまったく差のあった「Intel製」と「AMD製」のCPUの性能はあまりなくなってきています。

また、価格面でも「Intel製」の同性能のCPUと比較すると、「AMD製」CPUは安く購入できることもあることから人気に拍車がかかっています。


また、Intelの第13・14世代のCPUには欠陥があることが指摘されています。

消費電力量が少ないノートPCならば「Intel製」と「AMD製」のどちらを選んでも問題ないといえますが、消費電力の高いゲーミングPCの場合、現状では「AMD製Ryzen」搭載ゲーミングPCがおすすめです!

次に、CPUの選び方と、「Intel製」と「AMD製」のCPUには、具体的にどのようが違いがあるのか見ていきます!

CPUの選び方!5つのポイント

CPUを選ぶ際に見るべきポイントは、次の6つです!

  1. コア数
  2. スレッド数
  3. クロック周波数
  4. キャッシュ容量
  5. TDP(熱設計電力)
  6. マザーボードとソケットやチップセットが会うか?

それぞれ少し詳しく見ていきましょう!

①CPUのコア数

パソコンは、コア数が多いほど処理能力がアップします。

②CPUのスレッド数

1つのコアを分割して使用することにより、同時並行で別の処理が可能になります。

コアの余力を効率よく使っているだけなので、コアを増やすのと比べると処理速度のアップは限定的です。

③CPUのクロック周波数

1秒間にコアがどれくらいの処理をできるのか示しています。

クロック周波数が高くなるほど処理能力は高くなります。

ただし、同じクロック周波数でも処理能力は基本構造(アーキテクチャー)によって異なるので、違う世代間やメーカー間での性能差は単純に比較できません。

また、クロック周波数関連で少し分かりづらいのは、Intel「ターボブースト」・AMD「ターボコア」といった表示です。

この表示は、休んでいるコアに上乗せして作業をさせることにより、処理速度をアップさせられることを示しています。

④CPUのキャッシュ容量

CPUに内蔵されている超高速メモリーのことを指します。

いわゆる「メインメモリー」よりもはるかに高速に読み書きが可能です。

すぐに取り出せるデーター量が多くなるので、繰り返しの多い作業では処理速度に大きく影響します。

「Intel製」よりも「AMD製」のCPUの方がキャッシュ容量は多いです。

⑤TDP(熱設計電力)

TDP(熱設計電力)とは、CPUが発生する熱量のことです。

性能が高いCPUはTDPの数値も高い傾向があるので、より強力な冷却(冷却ファンやヒートシンクなどの放熱対策)が必要です。

冷却が不十分の場合には、CPUの劣化・故障につながります!

ノートパソコンの場合、TDP値が低いCPUのほうが「CPUの劣化」や「バッテリー消費」が抑えられるので適しています。

⑥マザーボードとソケットやチップセットが会うか?


そもそもCPUは、マザーボードのCPU取付口「ソケット」と規格が一致していないと付けられません。

また、ソケットが一致していても「チップセット」というCPUとメモリーやUSB等の外部機器とのやりとりを制御するパーツとの規格が合わなくても作動しません。

CPUを選ぶ際に見るべき5つのポイントを見ていただいたところで、次は実際に「Intel製」と「AMD製」のCPUにはどのような違いがあるのかを見ていきます!

「Intel製」と「AMD製」のCPUの比較

Intel AMD「Ryzen」
CPU性能 1コアあたりの性能が高い 1コアあたりの性能は高くないが、コア数を多くすることによりカバー。
ゲームなどのマルチタスクに向いています。
内蔵GPU AMD製に及ばない 内蔵GPUはIntel製より高性能
価格 高額 安いモデルはIntel製の約半額

次は、CPUの型番の見方とマザーボード(ソケット・チップセット)との組み合わせを「Intel製」「AMD製」それぞれまとめてみました。ます。

Intel製CPUの型番の見方と(ソケット・チップセット)の組み合わせ


※規格の内容

K オーバークロック可能
S・T 省電力。(Sの方がより省電力)
M・U・H ノートパソコン用
X ハイエンド
R グラフィックス内蔵ハイエンド
CPUソケット規格 チップセット コア数/スレッド数
corei9 LGA1700 Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 24コア/
32スレッド
corei7 LGA1700 Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 16~20コア/
24~28スレッド
corei5 LGA1700 Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 10~14コア/
16~20スレッド
corei3 LGA1700 Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 4コア/
8スレッド
Pentium
Gold
LGA1700 Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 2コア/
4スレッド
Celeron LGA1700 Intel Z790,Z690,H770,H670,B760,B660,H610 2コア/
2スレッド

AMD製CPUの型番の見方と(ソケット・チップセット)の組み合わせ


※規格の内容

X クロック数向上
G GPU内蔵
E・P 省電力
CPUソケット規格 チップセット コア数/スレッド数
Ryzen Threadripper TRX5 AMD X399 16コア/
32スレッド
Ryzen9(Zen4)
Ryzen7(Zen3)
AM5
AM4
AMD X670E,X670,B650E,B650,A620
AMD X570,B550,A520
12~16コア/
24~32スレッド
Ryzen7(Zen4)
Ryzen7(Zen3)
AM5
AM4
AMD X670E,X670,B650E,B650,A620
AMD X570,B550,A520
8コア/
16スレッド
Ryzen5(Zen4)
Ryzen5(Zen3)
AM5
AM4
AMD X670E,X670,B650E,B650,A620
AMD X570,B550,A520
6コア/
12スレッド
Ryzen3(Zen2) AM4 AMD X570,B550,A520 4コア/
4スレッド

ゲーミングPCの具体的なCPUの選び方!

ゲーミングPCのCPUを選ぶ時には、やりたいゲームを基準に選ぶのが基本です。

・・・というのも、ジャンルとかではなくゲームによって必要とされるスペックが全く違うからです。

一番CPU選びに参考になるのは、「ゲーム推奨モデル」に使われているCPUです!

この「ゲーム推奨モデル」とは、ゲーミングPC販売会社が実際に対象ゲームで動作検証し、快適に遊べることを保証しているゲーミングPCセットを意味します。

つまり、同じ構成でPCを選べば、スペック不足になる心配はありません。

CPUおすすめの選び方まとめ

パソコン博士
パソコン博士
CPUはマザーボードの規格に合わせて購入しましょう!

まだマザーボードを選んでいないのであれば、

  • ゲーム用で低価格・高性能ならば「AMD製」
  • 高価格でも膨大なパターンでの超高速演算などに使用するならば「Intel製」

・・・がおすすめです!

CPUは、新しい世代ほど処理能力、省エネ(省発熱)なので、できるだけ新しい世代のものを選ぶようにしましょう!

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